従来のCG/映像制作現場では、精密な地形モデルが必要な場合には、多くの人手と膨大な時間を費やして実際の地図からデータをプロットするなど、手作業でデジタルデータを作成するのが一般的でした。あるいは、高価なデータライブラリを購入せざるを得ませんでした。しかし近年、デジタル化された地図情報が「数値地図データ集」として手ごろな価格で発売され(国土地理院・数値地図データなど)、また、インターネットなどを介して無償配布されるようになったことにより(米国地質調査所:USGSのDEMデータなど)、高精度の地形データの入手が大変容易になりました。このようなデータは高精度な地形モデルの作成に有効であることは言うまでもありません。Upliftは数値地図データを読み込んで、自動的に三次元地形モデルを作成します。Upliftの使用により、以前ならば膨大な手間と時間を費やしていた地形モデルの作成を、簡単かつ短時間で、高精度に行うことが可能になります。
例えば国土地理院発行の数値地図50mメッシュデータは、その名が示す通り、日本全国を50m刻みで網羅した等高線データですが、このデータを基にして1都道府県や1市町村をカバーする三次元地形モデルを作成すると、そのポリゴン数は膨大になることでしょう。CGソフトで更に処理するにしても、ポリゴン数が多過ぎるためにメモリやディスクを過剰に消費し、かつ、処理時間も大変掛かるに違いありません。Upliftには「デシメーション」と呼ばれる高度なデータ数の調整機能が備わっており、用途に合わせた精度で三次元地形モデルを作成することができます。簡単なオプションを指定するだけで、地形モデルを構成するポリゴンの数と粗さを自由に調整することが可能です。
| デシメーション処理例 | |
![]() 45,000ポリゴン |
![]() 12,500ポリゴン |
![]() 3,400ポリゴン |
![]() 1,000ポリゴン |
Upliftの三次元ビュー表示にはOpenGLライブラリを採用しています。OpenGLライブラリは画面上に三次元画像を表示するための大変強力な機能を備えており、Upliftでは、作成した三次元地形モデルを任意方向に回転したり、自由に拡大・縮小して表示することができます。これら多くの三次元操作はマウスだけで簡単に行えるため、作成した三次元地形モデルを画面上で即座に確認することが可能です。数値地図データの「三次元ビューワー」としても役立ちます。
Upliftは、各種CGソフトウェアと連携して使われることを想定して開発されています。すなわち、三次元地形モデルをDXF形式などの三次元ファイルに出力したり、カラーマップを使って標高を色付けしたマップ画像の出力が可能です(CGソフトウェアで地形モデルにテクスチャマッピングを施す場合などに役立ちます)。また、画面キャプチャを画像ファイルに保存したり、画面表示内容を印刷する機能も備えています。